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#016 古代日本の「西の都」
観世音寺
九州の地で亡くなった斉明天皇の追善のため、天智天皇の発願により建立され、「府の大寺(ふのおおでら)」と称された大宰府を代表する寺院。16体の重要文化財の仏像の他、数多くの寺宝が、大宰府で隆盛を誇った観世音寺の歴史を伝えている。
観世音寺の造営は国家的事業で、落慶法要は遣唐僧でもあった玄昉が行った。唐より来日した鑑真も滞在し日本で初めて授戒を行い、戒壇が設けられると観世音寺は九州(西海道)随一の寺院へ発展し、のちに空海も滞在した。当寺には大陸由来の舞楽を行う楽団が備えられており、陵王、納曽利の面(重要文化財)が現存する。また、平安時代から鎌倉時代にかけての諸仏は、都風の洗練された造像表現もみえ、隆盛を誇った観世音寺の歴史を今に伝える。
【文責】 福岡県文化財保護課
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