飛騨国分寺

樹齢1,200年を超える大イチョウと並び、三重塔がそびえる境内には鐘楼門や、1,200余年前の創建当時の塔礎石などがあります。本堂は室町時代の建立。飛騨随一の古刹の名にふさわしい風格があります。

安国寺経蔵

応永15年（1408年）建立された唐様素木造りの簡素な建物で、欄間は波形連子の質素なかざりです。経蔵内にある経本（木版一切経）を納めた八角形の輪蔵は、回転式のものとしては日本最古のものです。

高山城跡

高山城は天正16年（1588）から慶長8年（1603）にかけて、飛騨匠達が16年の年月をかけて建てた平山城で、地誌『飛騨国中案内』には「日本国中に五つとない見事な城」と残っています。城は元禄8年（1695）に取り壊され、わずかに残る石垣等に在りし日の姿を偲ばせます。

日下部家住宅

明治12年建築。いかにも雪国の民家らしく、低く深く、しかも重々しい軒。豪快に組み上げられた梁組と広い土間が表す空間美は、江戸時代そのままの技法を最大限に生かした民家建築の集大成ともいえる建築物です。（大工：川尻治助）

吉島家住宅

明治40年建築。大黒柱を中心に、梁（横にかける材）と束（梁に垂直の短い柱）によって構成される吹き抜けは、高窓からの光線をたくみに屋内に取り入れ、柱や鏡戸の木目を美しく見せています。（大工：西田伊三郎）