瀬戸の夕凪が包む 国内随一の近世港町〜セピア色の港町に日常が溶け込む鞆の浦〜STORY #065
みどころspot
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近世の港湾施設
瀬戸内海のほぼ中央に位置する鞆の浦は、日本最古の歌集である『万葉集』にも鞆の浦を詠んだ和歌が八首あることから、万葉の時代から既に港としての役割を果たしていました。江戸時代の港湾施設には、「常夜燈」「雁木」「波止」「焚場」「船番所」という5つの設備が整っていることが求められましたが、その5つがほぼ完全な形で残っているのは全国的に見ても鞆の浦だけともいわれます。
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常夜燈(じょうやとう)
航海の目印として造られた国内最大級の石造りの常夜燈。江戸時代から今も変わらず港を見守り続けている鞆の浦のシンボル。
広島県福山市鞆町843-1 続きを読む
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雁木(がんぎ)
潮の干満に関係なく船を着けられ、荷揚げができるようになっています。全長約150m、最大24段もの石階段が円形劇場のように続きます。石造りとしては国内最大級の規模を誇ります。
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波止(はと)
江戸時代、高波被害から港湾を守るために鞆港を包み込むように造られた石積みの防波堤。穏やかなカーブを長く描きます。石造りとしては国内最大級の規模で、今も江戸時代の波止が3基現存します。
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船番所跡
遠見番所とも呼ばれ、港に出入りする船を見張る役目を持つと同時に、安全も管理・監督していました。江戸時代、波止の付け根の高台に石垣を築き、その上に船番所が建てられました。現在は石垣、石階段部分が残ります。【内部は非公開】
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