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#037 日本磁器のふるさと 肥前
嬉野の磁器窯跡群
豊臣秀吉の朝鮮出兵の折、佐賀県藩主の鍋島直茂は、朝鮮陶工のひとりを嬉野町吉田地区におくり陶磁器を作らせた。享和年間に入るとさらに食器などの生活雑器を中心に肥前吉田焼は繁栄した。 鍋島藩で作られたやきものはいくつかの分類があり、大外山に位置する肥前吉田焼も400年の歴史を誇り、嬉野町内の広範囲で盛んに製造されていたことを裏付けている。
17 世紀以降の嬉野市内の吉田や志 田、不動山で営まれた磁器窯跡群で、 いずれも連房式の登り窯である。 17 世紀から操業した吉田焼の窯で は中国の呉須赤絵に似せた色絵磁器 を生産し、一部は東南アジアにも輸出 された。1700 年頃から始まった志田焼 は、幕末には5基の連房式登り窯によ って染付を中心とした皿類が大量に 生産された。 不動山の窯跡は確認され ているだけで5基を数え、17世紀後半 に芙蓉手の染付皿や青磁製品などが 焼成された。
【文責】 嬉野市観光商工課
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