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#084 「鮭の聖地」の物語
松法川北岸遺跡出土品
7~8世紀頃、オホーツク文化期の集落跡出土品の一括。土器・土製品64点、石器・石製品百20点、木製品37点、樹皮製品6点、鉄刀子5点、骨角製品28点で構成される、総数260点の遺物。 木製品は、大小の槽(そう)、皿、椀、杓子(しやくし)などの什器(じゆうき)類、矢筒(やづつ)などの狩猟具類、熊や、シャチなどの動物意匠が彫刻された祭祀具類など多岐にわたる。動物意匠遺物は、土製品・骨角器にもある。この他石鏃・石錘・浮子・銛頭(もりがしら)・釣針等もある。 オホーツク文化を担った人々の集落跡出土品一括であり、当時の精神文化や、生活を復元するうえで、その学術価値はきわめて高い。
オホーツク文化は、かつてメナシと呼ばれた根室海峡沿岸地域を舞台に国境とは無縁の交流を行っていた古代北方文化の一つである。松法川北岸遺跡出土品はオホーツク文化の人々の暮らしを知ることのできる出土品で、ヒグマ頭部を模した木製容器など当時の生活用具が数多く残さ れている。
【文責】 標津町教育委員会
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