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#029 飛騨匠の技・こころ
飛騨国分寺塔跡
国分寺本堂の東側に玉垣で囲われた塔心礎石が据えてある。飛騨国分寺は天平13年(741)の詔により天平勝宝9年(757)ごろまでには完成していたらしく、この心礎は創建当時のものと推定される。 礎石の形状はほぼ方形を呈し、上面に円柱座を造り出し、その中央部に円形の穴があけられる。礎石の寸法は、径約2メートル四方、地上高さ約1メートル、円柱座径133センチメートル、高さ1センチメートル、円穴径58センチメートル、深さ29センチメートルで、ほぞ穴式心礎である。石質は地元で「松倉石」と呼称しており、流紋岩である。過去に移動されて、原位置を保っていない。
古代の国分寺・国分尼寺は高山盆地に建てられた。それぞれ礎石が現存する。国分寺塔跡には七重塔が建っていたとされており、奈良時代にはすでに高い建築技術をもっていたことがわかる。
【文責】 高山市教育委員会事務局文化財課
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