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#036 “日本最大の海賊”の本拠地:芸予諸島
大山祇神社法楽連歌
文安二年(一四四五)より万治三年(一六六〇)の間に興行された大山祇神社における法楽の連歌懐紙がまとまって遺存し、一座百韻の他に千句・万句など長期にわたる興行のあとが知られる。室町時代に盛行した連歌の武家・僧侶・庶民にわたる各階層の懐紙が多量に原状のまま伝来していて、連歌史上注目すべき遺品である。 作品の特色をみると、文安2年(1445)から永正元年(1504)の室町時代中期では、湯築城主河野通直・通宣を中心に、その一門並びに道後宝厳寺の時宗僧が活躍しているところから、中央連歌と関係があると考えられる。大永5年(1525)から文禄2年(1593)にわたり、宮司大祝家や社家が中心となり、大三島周辺の河野氏の一族や配下である武将、無名の人、女性等が奉納した地方連歌が主となっている。
戦国時代には、連衆の中に村上海賊の武将たちの名も見え、海賊の高い教養や文化力を知ることができる。海賊たちは由緒ある大山祇神社で自らの思いを詠み連ね、武運を祈ってそれを奉納した。
【文責】 今治市文化振興課
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