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#001 近世日本の教育遺産群
常磐公園(偕楽園)
偕楽園は、弘道館の対の施設として、弘道館創設翌年の天保13(1842)年、徳川斉昭自らの設計で千波湖岸の景勝地に約18ha(=180.000㎡)という広大な敷地を有する施設として造成・開園した。 開園前の天保10(1839)年、斉昭が創設理念を記した「偕楽園記」を石碑にした「偕楽園記碑」が建立された。名称は「衆(領民)と偕(とも)に楽しむ」を由来とし、日を決めて領民にも開放した。斉昭は、園内に学問を象徴する梅(好文)を植栽することで、訪れる人々を楽しませると同時に、学問に励むよう求めた。「偕楽園記碑」には「一張一弛」(緊張とリラックス)と記され、弘道館が修学(一張)の場であり、偕楽園は休養(一弛)の場であると明示して、相互が補完する教育施設であることを明確にした。 現在も、園内の配置は良好な形で残り、兼六園(金沢市)、岡山後楽園(岡山市)とともに、「三名園」の一つに数えられている。
弘道館と一対の教育施設として造られた庭園。園内には、学問興隆の象徴として「好文木」として知られる梅が植樹された。
【文責】 水戸市歴史文化財課
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