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#081 藍のふるさと 阿波

いぬぶしけじゅうたく犬伏家住宅

  • 有形文化財
  • 徳島県藍住町
  • 建造物

犬伏家住宅 犬伏家住宅

文化財体系 有形文化財
所在地 徳島県藍住町
分野 建造物

概要

犬伏家住宅は、吉野川下流左岸の藍住町東中富字大塚傍示の堤防沿いの低地に位置する。吉野川下流域は、氾濫により運ばれる肥沃な土壌を背景に藍作が行われ、江戸時代には徳島藩による保護奨励及び統制により全国有数の藍の産地となった。ドイツで発明された人造藍(化学染料)が輸入されるようになったことによって明治30年代を境として急速に衰退するが、藍商で蓄えた資本は電力業や銀行業、交通業に代表されるような近代産業に投資され、徳島の地域経済の近代化の礎を築いた。犬伏家は江戸時代後期に入ると、薬剤の製造と販売に身を乗り出し、家業を拡大し、犬伏製薬株式会社という徳島県最古の製薬会社を創立するに至った。
主たる建造物は中核部に建つ。主屋が中央やや東寄りに南面して建ち、主屋の西に座敷、その南西に応接室を配し、主屋の北西に書斎と宝庫が東西に並び建つ。主屋の北には東から離座敷、北蔵、乾蔵が並び、乾蔵の南側西寄りに味噌蔵が建つ。さらにその北には東西に機械工場と五番蔵が並ぶ。中核部東面の南寄りに表門を開き、表門の北側に東蔵、南側には巽蔵が建ち、巽蔵の西側の主屋正面には前納屋が建つ。主屋の南西から座敷の南に表庭を配し、中門及び塀で囲う。主屋の南東には撥釣瓶井戸を、主屋の北東、風呂脇に釣瓶井戸を構える。主屋の東側に取り付く東通用門及び塀によって敷地を南北に分け、通用門の東側に外便所を配す。主屋の北東に主屋に向けて稲荷神社を祀り、中核部北東隅は矩折れで北通用門及び塀で囲む。外周部北には油庫と井戸、西には弁財天社、南には井戸跡を残す。道路を挟んで北側の敷地に灰屋を配する。敷地の周囲を蔵や土塀、板塀で取囲み、閉鎖的な構えとする当地域の大規模な藍屋敷の民家の特徴を継承する。
犬伏家は当地の伝統的な屋敷構を踏襲しつつ、設計者と地元の大工との協働により、一度に完成させた大規模な住宅である。職住空間の巧妙な分離、接客空間の充実、近代の構造技術や設備の積極的な採用、数寄を凝らした細部意匠などに近代住宅の特徴をよく示しており、本瓦葺や下屋を廻す等、吉野川流域における地方的特色を備えた和風建築として価値が高い。薬製造に係る施設を含め、建築当初の状態がほぼ完存しており、藍製造から薬製造へ転換した様相を伝える上でも重要である。

ストーリーの位置づけ

藍の取引で財を築き、薬の製造・販売へと家業を拡大させた犬伏家の工場兼住宅。

【文責】 藍住町教育委員会社会教育課

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