「日本第一」の塩を産したまち 播州赤穂STORY #077
みどころspot
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赤穂市立海洋科学館・塩の国
昭和46(1971)年の赤穂塩田の廃止により、市内の塩田はその全てがいったん生産を中止し、イオン交換膜を用いた製塩工場での現代的な製塩方法へと転換しました。当時、塩の生産方式は日本専売公社を通じて政府の管理下にあったため、伝統的な方法での塩の生産や、伝統的な塩田を残すことは非常に困難な事でした。しかしながら、江戸時代からそのままの伝統的な製塩を行う塩田は残されていないものの、兵庫県立赤穂海浜公園内にある「塩の国」では、各時代の塩田が復元され、現在でも伝統的な方法を用いた塩づくりを見学・体験をすることができます。また、隣接する赤穂市立海洋科学館では、塩づくりの仕組みや歴史を知ることができ、楽しく赤穂の海や塩について学ぶことができます。
赤穂市御崎1891-4 (0791)43-4192 http://www.ako-kaiyo.jp/ 続きを読む
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赤穂市立民俗資料館
明治38(1905)年、塩の販売価格安定や日露戦争の戦費獲得を目的として、政府によって塩の専売制が敷かれることになりました。赤穂にも塩の生産を管理するため、大蔵省塩務局(後に専売公社赤穂支局)がおかれ、生産した塩を集めて保管する塩倉庫なども建設されました。明治41(1908)年に建築されたこの建物は、現存する日本最古の塩務局庁舎であり、その重要性から昭和61(1986)年に兵庫県指定文化財となっています。
現在は赤穂市立民俗資料館として公開されており見学できるほか、かつて専売公社が所有していた塩倉庫群についてもその一部が現存しています。また、かつて塩の積み下ろしや運搬が行われた赤穂港や新川、現在も営業する製塩会社などとあわせ、塩のまち赤穂の景観をみることもできます。赤穂市加里屋805番2 (0791)42-1361 http://www.ako-minzoku.jp/ 続きを読む
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赤穂市立歴史博物館
赤穂市立歴史博物館では、赤穂の塩・赤穂の城と城下町・赤穂義士・旧赤穂上水道の4つをテーマとして、郷土の歴史資料を多数展示しています。常設展示の一つである「赤穂の塩」では、国指定重要有形民俗文化財である製塩道具を中心に展示し、塩づくりの歴史を系統的に見ることができます。また、赤穂流の入浜塩田の特色や技術、赤穂塩の流通を、製塩用具や入浜塩田模型、塩廻船模型などでわかりやすく説明しており、今日では見ることができない塩づくりの技法や実態を詳しく学ぶことができます。
赤穂市上仮屋916-1 (0791)43-4600 http://www.ako-rekishi.jp/ 続きを読む
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赤穂市立 美術工芸館 田淵記念館
赤穂において、江戸時代前期より塩田・塩問屋などを営んできた田淵家から寄贈された美術品や古文書類を展示保存しています。
田淵家は問屋経営だけでなく、藩蔵元としての活動や大名貸も行っており、それに関する多くの史料が残されている事から、我が国における塩業のあり方を知るのに非常に重要な存在です。また、代々当主が芸能に造詣が深かった事もあり、美術工芸品や調度品、芸能に関する諸冊子をはじめ、文化11年(1814)には藩主の御成に関する諸記録も残されています。豪商となった塩問屋の生活振りや繁栄を感じることができるでしょう。赤穂市御崎314-10 (0791)42-0520 http://www.ako-art.jp/ 続きを読む
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坂越のまちなみ
塩田地帯から離れた入江にある港町の坂越では、近世以来の港町の面影を感じさせる街並みが今なお残っています。坂越は、湾内に浮かぶ生島によって波風から守られた港町であるとともに、千種川と坂越浦とをつなぐ「大道」を主軸としている点に特徴があり、北前船の台頭後も奥藤家を代表とする塩廻船業者が隆盛を誇りました。
通りには築300年といわれる奥藤家・奥藤酒造郷土館をはじめとする広大な商家や船主屋敷が残されており、その中心部には藩主専用の休憩所も併設された旧坂越浦会所が立地するなど、伝統的建造物群等による情緒ある町並みが形成されています。歩くだけで近世港町の繁栄した様子を体感することができるでしょう。続きを読む