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#029 飛騨匠の技・こころ
日下部家住宅(川尻治助の建築群)
明治8年(1875)の大火で焼失後、東側の角屋敷から現在地に移り、明治12年(1879)1月22日に上棟式が行われた。前庭をつくり、棟の高い2階家を建てることは江戸時代には許されなかったが、明治時代になりその規制が無くなった中で、棟梁川尻治助が力量を発揮して建てた住宅である。蓄積していた良材で組み上げられたオエ、ドジ上の見事な梁組、美しく整った座敷まわり、よく整備された中庭などに風格の高さが表れている。 前側軒裏のせいがい天井、箱庇、出格子、角柄窓、隅切窓は前面の計算された調和と建築美をかもし出す。内部へ入って見上げると、整然としてしかも躍動美のある梁組が見られ、磨き上げられた光沢がまた美しい。畳が全部で147畳も敷いてある大きな旧商家である。
川尻治助は飛騨の大工の名門、谷口家の谷口延恭に師事した。彫刻の名手でもあり、一刀彫の名品も残している。明治12年(1879)に建てられた日下部家住宅では、これまで社寺建築に使われていた軒裏の「せいがい」を民家に取り入れるなど、高山の近代民家建築を切り開いた。吹き抜けの梁組はスケール感を感じさせ、隣合う吉島家との対照性を感じさせる。
【文責】 高山市教育委員会事務局文化財課
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