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#029 飛騨匠の技・こころ
高山祭屋台
毎年4月14、15日に開催される日枝神社例祭、通称春の高山祭には12基、10月9、10日に開催される桜山八幡宮例祭、通称秋の高山祭には11基の屋台が曳き出される。祭礼行事は、国の無形民俗文化財に指定されている。 日枝神社例祭で曳き出される屋台 神楽台、三番叟、麒麟台、石橋台、五台山、鳳凰台、恵比須台、龍神台、崑崗台、琴高台、大国台、青龍台 桜山八幡宮例祭で曳き出される屋台 神楽台、布袋台、金鳳台、大八台、鳩峯車、神馬台、仙人台、行神台、宝珠台、豊明台、鳳凰台
高山祭屋台は大工、彫刻、漆をはじめ飾金具、鍛冶など、高山の職人の技術を総動員して作られた傑作である。 江戸型の山車を祖形とし、上方の装飾やからくり人形を取り入れて成立したもので、からくり人形を横から操る仕組み、屋台の方向転換に用いる戻し車など、高山独自の形に進化した。背が高く下段が小さいため一見不安定に見えるが、全体を見ると優美な姿を見せるアンバランスの美がある。また、各部は多くの飾金具や彫刻で飾られるが、全体でみると落ち着いた美しさをもつ。このようなバランスの良さと奥ゆかしさこそが、高山の伝統的な感性であり、町人の美意識とそれに応える職人の技術によって作り出されるのである。現在も市の技術認定を受けた高山の職人達によって維持修理が行われている。
【文責】 高山市教育委員会事務局文化財課
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