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STORY #019

政宗が育んだ"伊達"な文化

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STORY

仙台藩を築いた伊達政宗は、
戦国大名として政治・軍事面での活躍は
広く知られるところであるが、
時代を代表する文化人でもあり、
文化的にも上方に負けない気概で、
自らの" 都" 仙台を創りあげようとした。
政宗は、その気概をもって、
古代以来東北の地に根付いてきた
文化の再興・再生を目指す中で、
伊達家で育まれた伝統的な文化を土台に、
上方の桃山文化の影響を受けた豪華絢爛、
政宗の個性ともいうべき意表を突く粋な斬新さ、
さらには海外の文化に触発された国際性、
といった時代の息吹を汲み取りながら、
これまでにない新しい“伊達”な文化を
仙台の地に華開かせていった。
そして、その文化は政宗だけに留まらず、
時代を重ねるにつれ、
後の藩主に、さらには仙台から全国へ、
そして武士から庶民にまで、
さまざまな方面へ広がり、定着し、
熟成を加えていった。

詳細を表示 構成文化財一覧 詳細 [PDF 9.3M]

構成文化財一覧

  • 文化財の名称

    指定等の状況

    文化財の所在地
  • 黒漆五枚胴具足 兜・小具足付(伊達政宗所用)

    国重文

  • 仙台藩歴代藩主所用陣羽織

    国重文、市有形(工芸品)

  • 仙台藩歴代藩主墓所出土品

    市有形(工芸品)、未指定

  • 木造伊達政宗倚像

    県有形(彫刻)

  • 仙台城跡

    国史跡

  • 仙台城及び江戸上屋敷主要建物絵姿図

    市有形(歴史資料)

  • 仙台城本丸大広間障壁画鳳凰図

    県有形(絵画)

  • 仙台城・若林城に関わる障壁画

    県有形(絵画)、市有形

  • 瑞巌寺五大堂

    国重文

  • 大崎八幡宮

    国宝

  • 陸奥国分寺薬師堂

    国重文

  • 瑞巌寺(本堂・庫裡及び廊下、障壁画)

    国宝

  • 慶長遣欧使節関係資料

    国宝、ユネスコ記憶遺産

  • 坤輿万国全図

    国重文

  • 伊達政宗和歌詠草「入そめて」

    市有形(歴史資料)

  • 東照宮

    国重文

  • 経ケ峯伊達家墓所 瑞鳳殿・感仙殿・善応殿

    市史跡

  • 陽徳院霊屋

    国重文

  • 圓通院霊屋

    国重文

  • 鹽竈神社

    国重文

  • 仙台藩歴代藩主所用具足

    市有形(工芸品)

  • 茶杓 仙台藩歴代藩主作

    市有形(工芸品)

  • 鹽竈神社伊達家歴代藩主奉納太刀

    県有形(工芸品)

  • 観瀾亭及び障壁画

    国重文、県有形(建造物)

  • おくのほそ道の風景地(つつじが岡及び天神の御社)

    国名勝

  • おくのほそ道の風景地(木の下及び薬師堂)

    国名勝

  • 多賀城跡附寺跡

    国特別史跡

  • 多賀城碑

    国重文

  • おくのほそ道の風景地(つぼのいしぶみ)

    国名勝

  • おくのほそ道の風景地(末の松山)

    国名勝

  • おくのほそ道の風景地(興井)

    国名勝

  • おくのほそ道の風景地(籬ケ島)

    国名勝

  • 雄島

    国特別名勝

  • 松島

    国特別名勝

  • 富山観音堂と梵鐘

    国特別名勝、県有形(工芸品)

  • 大崎八幡宮の能神楽

    県無形民俗

  • 秋保の田植踊

    国無形民俗・ユネスコ無形文化遺産

  • 大沢の田植踊

    県無形民俗

  • 川前鹿踊・川前剣舞

    県無形民俗

  • 福岡の鹿踊・剣舞

    県無形民俗

  • 大崎八幡宮の松焚祭

    市無形民俗

  • 仙台七夕

    未指定

  • 鹽竈神社の帆手祭・花祭

    未指定

  • 仙台青葉祭

    未指定

  • 仙台御筆

    県伝統工芸

  • 堤焼

    県伝統工芸

  • 堤人形

    県伝統工芸

  • 精好仙台平

    国無形

  • 仙台張子

    県伝統工芸

  • 仙台箪笥

    国伝統工芸

ACCESS

  • 鉄道
    • JR東京駅(東北新幹線)~JR仙台駅
    • JR新函館北斗駅(北海道・東北新幹線)~JR仙台駅
  • 飛行機
    • 大阪空港~仙台空港~アクセス鉄道~JR仙台駅
    • 名古屋空港~仙台空港~アクセス鉄道~JR仙台駅
    • 福岡空港~仙台空港~アクセス鉄道~JR仙台駅

CONTACT

  • 宮城県教育庁文化財課
  • TEL:022-211-3683
  • 仙台市文化観光局観光課
  • TEL:022-214-8258
  • 仙台市教育委員会文化財課
  • TEL:022-211-8892
  • 塩竃市教育委員会生涯学習課
  • TEL:022-362-2556
  • 多賀城市教育委員会文化財課
  • TEL:022-368-1141
  • 松島町教育委員会教育課
  • TEL:022-354-5714

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政宗が育んだ"伊達"な文化

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伊達政宗と仙台藩の文化

仙台藩を築いた伊達政宗は、戦国大名として政治・軍事面での活躍は広く知られるところであるが、時代を代表する文化人でもあり、文化的にも上方に負けない気概で、自らの”都”仙台を創りあげようとした。政宗はその気概をもって、古代以来東北の地に根付いてきた文化の再興・再生を目指す中で、伊達家で育まれた伝統的な文化を土台に、上方の桃山文化の影響を受けた豪華絢爛、政宗の個性ともいうべき意表を突く粋な斬新さ、さらには海外の文化に触発された国際性、といった時代の息吹を汲み取りながら、新しい”伊達”な文化を仙台の地に華開かせていった。

そして、その文化は政宗だけに留まらず、時代を重ねるにつれ、後の藩主に、さらには仙台から全国へ、そして武士から庶民にまで、さまざまな方面へ広がり、定着し、熟成を加えていった。


左:政宗所用の南蛮装飾の陣羽織/右:政宗所用と伝えられる黒漆の甲冑

政宗による文化の確立

伊達政宗は、政治の拠点として新たに仙台城を築くにあたり、これまでの伝統を重視する姿勢を見せた。仙台は古代陸奥国府の所在地である宮城郡に位置することもあり、この地の名所・旧跡の再興と再生に力を尽くした。奈良時代の陸奥国分寺跡に薬師堂を建立し、平安時代の坂上田村麻呂ゆかりの、さらには室町時代の奥州探題大氏崇敬の大崎八幡宮を仙台に移転させ、鎌倉時代以来陸奥国随一の名刹と称された松島円福寺を瑞巌円福禅寺として再興した。その際に、畿内から当代一流の技術者を呼び寄せ、手の込んだ彫刻や極彩色からなる装飾性豊かな建造物や、金地に色彩豊かな濃絵で描かれた豪華絢爛な障壁画といった、桃山文化の豪壮華麗な手法を取り入れた。

一方で、伝統的な水墨画の世界も同時に取り入れている点に特徴がある。また具足や衣装などにも、斬新な美意識が徹底されている。

さらに南蛮文化の影響も受け、西洋世界への関心の高まりもみられる。政宗の文化的素養は、和歌や連歌、茶の湯、能楽、香といった伝統的な文化にも発揮された。これらは伊達家伝来の学を通して身につけられ、当代一流の文化人との交流の中で、磨かれていった。


左:政宗が松島に建てた瑞巌寺/右:豪華絢爛な桃山建築、大崎八幡宮

政宗の以降の文化の広まり

伊達政宗が築き上げた新しい文化は、その後さまざまな方面への広がりをみせ、より一層熟成されていった。その文化は、現在の宮城に暮らす人々の生活の中にも深く根付いている。

時代を超えた広がり

政宗の文化に対する姿勢は、二代忠宗、三代綱宗、四代綱村、五代吉村と、次代の藩主たちにも受け継がれ、さらに深化、発展を遂げていった。忠宗の手による東照宮、瑞鳳殿、圓通院霊屋、綱宗による陽徳院霊屋、綱村から吉村の手による鹽竈神社などの建造物には、政宗の志向した豪華絢爛さがうかがえる。


左:内部の厨子が豪華な圓通院霊屋/右:豪華絢爛な桃山建築、大崎八幡宮

全国への広がり

都の文化にあこがれた政宗であるが、それとは反対に都人たちは、古来遠いみちのくをあこがれの地として数多くの歌枕を詠んでいることから、領内にある松島や木の下など宮城郡内の歌枕の地に御仮屋を建て、酒宴を楽しんだ。政宗の歌枕への深い造詣は忠宗や綱村による、古典の研究や名所旧跡の調査に引き継がれ、藩を挙げて歌枕の地の再発見と整備、保護に取り組んだ。これらの成果が江戸にも伝わり、松尾芭蕉は歌枕の地を自らの目で確かめようと、松島をはじめ、壺碑、末の松山、興井、離島、榴ヶ岡、薬師堂などの歌枕の地を訪れ、その様.子を『おくのほそ道』で紹介した。これがさらに大きな影響をおよぼし、仙台藩内の歌枕はますます全国へ広まっていった。


左:芭蕉の旅の目的地のひとつ松島/右:歌枕「壺碑」としても名高い多賀城碑

庶民への広がり

政宗が築き上げた文化は、仙台城下の町人や職人など幅広い階層の人々に広がっていった。仙台藩とのつながりの深い民俗芸能が、仙台城下で上演され、藩の保護・制約のもとで演じられた。大崎八幡宮の社人が例祭に行っていた神楽、八満宮別当が関わっていた盆の鹿踊・剣舞、正月の城下の賑わいに華を添えた田植踊などの民俗芸能は、旧仙台城下、及びその近郊の庶民等がその命脈を伝えている。また仙台城下が最も賑わった東照宮例祭の仙台祭は、伊達政宗をまつる青葉神社の例祭に行われる、仙台・青葉まつりに受け継がれている。

仙台藩の御用を務めた御職人たちが担っていた工芸品は、仙台城下の職人に引き継がれ、仙台平や仙台御筆、提焼、仙台張子、仙台箪笥などへと広がっていき、今日でも伝統工芸品として生き続けている。


左:現在にも伝えられる秋保の田植踊/右:江戸時代からの伝統工芸品 仙台張子

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