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#016 古代日本の「西の都」
梵鐘
7世紀の終わり頃に観世音寺の鐘としてつくられた、国内に現存する最古の梵鐘で、国宝。698年に鋳造された京都・妙心寺の梵鐘と意匠が類似し、同一工房の作と考えられている。
観世音寺の鐘楼にかかる、我が国に現存する最古の梵鐘で、同じ国宝に指定されている京都・妙心寺の梵鐘とは、同じ工房の作と考えられている。平安時代、大宰府に左遷された菅原道真が、漢詩「不出門」に「観音寺(観世音寺)はただ鐘聲を聞く」と詠じた、まさにその鐘である。現在も太宰府のまちに響く鐘の音を聞くと、「西の都」に響いた鐘に耳を寄せる古代の人々に想いを馳せることができる。
【文責】 福岡県文化財保護課
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