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#074 1300年つづく日本の終活の旅
六波羅蜜寺 本堂
日本の浄土念仏の先駆者、空也上人が開いた寺院。空也上人は「南無阿弥陀仏」と唱えて極楽往生を願う、阿弥陀信仰を広めた人。山奥で厳しい修行をするかたわら、各地をまわって布教をし、また、道を造り、井戸を掘り、橋を架け、時には行き倒れになった人を埋葬するなどの社会活動を行い、人々から「市聖」または「阿弥陀聖」と敬われた。都に伝染病が蔓延した際、観音像をはじめ、梵王、帝釈、四天王の仏像を台車に載せて市中を曳き、梅干しと昆布の入った薬湯を配って歩いたと伝わるが、この時の観音像が、六波羅蜜寺の本尊で国宝。12年に一度、辰年に開帳される。また、正月三が日に飲む「大福茶(皇服茶)」は、空也上人が授けた薬湯が起源となっており、今も参拝者に授与されている。文化財収蔵庫・令和館には、念仏を唱えて歩く空也上人の口から6体の阿弥陀如来が現れたという伝承をもとに、運慶の四男、康勝が製作した空也上人像をはじめ、経巻を手にした僧形の平清盛坐像など、数多くの名宝を間近で見ることができる。
西国第17番札所。
【文責】 大津市観光振興課
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