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概要
青峯山正福寺は、海上安全の祈祷寺として青峯さんの愛称で知られる。
正福寺の山門は、その立派さから「鳥羽に過ぎたるもの」の一つと言われた。天保13(1842)年、竹中工務店の祖である竹中和泉輔正敏が、的矢の中村九蔵を副棟梁として建てたもので、入母屋造り本瓦葺、三間一戸の楼門で、各部に繊細な立川流の彫刻が施されている。
石灯籠は、大門の前に立つ、総高7mの御影石の永代常夜灯である。前面に「永代常夜燈 大阪西宮 樽船問屋中」、裏面に「天保八丁酉年五月海上安全」の銘文が刻まれており、江戸時代の海運史をしるうえで貴重なものである。これについては33両をかけて油代5両と共に奉納され、磯部道より修羅で上げたことを記した奥書も残っている。
ストーリーの位置づけ
江戸時代、廻船業が繁栄を遂げる中で、「青峯に参ると風雨の難を免れる」という「青峯信仰」が広がり、現在も海女をはじめとして伊勢湾周辺の漁業に関わる人々の厚い信仰を得ている聖地である。天保13年築の大門には立川流の彫刻が使われ、「かくれええび」と呼ばれる海老や魚の彫刻など海にまつわる彫刻も含む。海難者が奉納した絵馬もおもしろい。