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STORY #004

灯(あか)り舞う半島 能登
~熱狂のキリコ祭り~

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STORY

日本海文化の交流拠点である能登半島は
独自の文化を育み、
数多くの祭礼が行われてきた。
その白眉はキリコ祭りと総称される灯籠神事。
夏、約200地区で行われ、能登を照らし出す。
日本の原風景である素朴な農漁村で
神輿とともに、最大で2トン、
高さ15mのキリコを担ぎ上げ、激しく練り回る。
祇園信仰や夏越しの神事から発生した祭礼が、
地区同士でその威勢を競い合う中で
独特な発展をし、
そしてこれほどまでに
灯籠神事が集積をした地域は唯一無二。
夏、能登を旅すれば
キリコ祭りに必ず巡り会えると言っても
過言ではなく、
それは神々に巡り会う旅ともなる。

詳細を表示 構成文化財一覧 詳細 [PDF 2.5M]

構成文化財一覧

  • 文化財の名称

    指定等の状況

    文化財の所在地
  • 能登島向田の火祭

    県無形民俗

  • 六保納涼祭(六保のおすずみ祭り)

    市無形民俗

  • 塩津かがり火恋祭り(塩津のおすずみ祭り)

    市無形民俗

  • 唐島神社社叢タブ林

    県天然記念物

  • 新宮納涼祭(釶打のおすずみ祭り)

    市無形民俗

  • 藤津比古神社(藤津比古神社本殿)

    国重文

  • 祇園祭り

    (未指定)

  • 石崎奉燈祭

    (未指定)

  • 水無月祭り

    市無形民俗

  • 輪島大祭

    (未指定)

  • 御神事太鼓

    市無形民俗

    輪島市
  • 名舟大祭

    (未指定)

  • 御陣乗太鼓(輪島市名舟御陣乗太鼓)

    県無形民俗

    輪島市
  • 中島屋の大切籠

    市有形民俗

    輪島市
  • 曽々木大祭

    (未指定)

  • 曽々木海岸

    国名勝・天然記念物

  • 寺家キリコ祭り

    (未指定)

  • 須須神社社叢

    国天然

  • 宝立七夕キリコ祭り

    (未指定)

  • 蛸島キリコ祭り

    (未指定)

  • 蛸島早船狂言

    県無形民俗

  • 冨木八朔祭礼

    (未指定)

  • 西海祭り

    (未指定)

  • 沖波の大漁祭り

    (未指定)

  • 恋路の火祭り

    町無形民俗

  • あばれ祭(宇出津のキリコ祭り)

    県無形民俗

  • 柳田大祭

    (未指定)

  • にわか祭

    (未指定)

  • 松波人形キリコ祭り

    (未指定)

  • 能登のキリコ祭り

    記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財

    七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町

ACCESS

  • 鉄道
    • JR金沢駅(七尾線)〜JR和倉温泉(のと鉄道)〜穴水
    • JR大阪駅(北陸本線)〜JR和倉温泉(のと鉄道)〜穴水
    • JR名古屋駅(北陸本線)〜JR和倉温泉(のと鉄道)〜穴水
    • 金沢〜輪島 約1時間50分 [115km]
    • 金沢〜珠洲 約2時間10分 [135km]
    • 金沢〜のと里山空港 約1時間25分 [85km]
    • 金沢〜和倉温泉 約1時間10分 [70km]
  • 飛行機
    • 羽田空港〜のと里山空港 約1時間 [2往復/日]
  • 高速バス
    • 金沢〜七尾・輪島・珠洲方面ほか [約20往復/日]

CONTACT

  • 七尾市 文化課
  • TEL:0767-53-8437
    FAX:0767-52-5194
  • 七尾市 観光交流課
  • TEL:0767-53-8424
    FAX:0767-52-2812
  • 輪島市 文化課
  • TEL:0768-22-7666
    FAX:0768-22-7669
  • 輪島市 観光課
  • TEL:0768-23-1146
    FAX:0768-23-1855
  • 珠洲市 教育委員会事務局
  • TEL:0768-82-6200
    FAX:0768-82-6045
  • 珠洲市 観光交流課
  • TEL:0768-82-7776
    FAX:0768-82-5220
  • 志賀町 生涯学習課
  • TEL:0767-32-9350
    FAX:0767-32-3933
  • 志賀町 商工観光課
  • TEL:0767-32-9341
    FAX:0767-32-3978
  • 穴水町 教育委員会事務局
  • TEL:0768-52-3720
    FAX:0768-52-2694
  • 穴水町 政策調整課
  • TEL:0768-52-3790
    FAX:0768-52-0395
  • 能登町 教育委員会事務局
  • TEL:0768-72-2509
    FAX:0768-72-2393
  • 能登町 ふるさと振興課
  • TEL:0768-62-8532
    FAX:0768-62-8538
  • 石川県 文化財課
  • TEL:076-225-1844
    FAX:076-225-1843
  • 石川県 観光企画課
  • TEL:076-225-1542
    FAX:076-225-1129

STORY

灯(あか)り舞う半島 能登

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日本列島のほぼ中央に位置する石川県。日本海に突き出た能登半島には、古来より大陸から様々な人々が渡来し、文化や技術がもたらされた。能登半島は「海の道」が主要交通路だった時代には、日本海を介して各地との交流が盛んに行われ、いわば、「日本海文化」の交流拠点としての役割を担っていた。

様々な文化を受け入れつつも、半島という地理的閉鎖性によって、独自の文化を育んできた能登には、今も、祭礼を始めとする貴重な民俗行事が受け継がれ、「民俗の宝庫」、「祭りの宝庫」と呼ばれている。6件の重要無形民俗文化財を含め、84もの指定無形民俗文化財が存在する。能登全体の人口約20万人という中で、民俗行事がひしめき合い、古からの伝承が色濃く残る神聖な空間を作り出している。

宝立七夕キリコ祭り

能登の祭礼の白眉は、「キリコ祭り」と総称される灯籠神事。キリコとは、切子きりこ灯とう篭ろうを縮めた呼び名であり、直方体の形をした山車だしの一種で、担ぎ棒が組み付けられている。キリコ祭りは、少なくとも江戸時代には存在し、能登の人々の生活に溶け込んで、今なお盛んに行われている伝統行事である。

キリコ祭りは、夏の約3ヶ月間、七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町の3市3町合計約200もの地区で行われ、夜になると、キリコに灯がともり、浮かび上がった大書の墨字や武者絵が幻想的な空間を醸し出す。あたかも、夏、キリコが能登全体を照らし出しているかのようである。日本の原風景である素朴な農漁村で、漆や彫刻など意匠を凝らした多数のキリコが神輿のお供をしながら練り回るさまは、まさに豪華絢爛な祭礼絵巻である。

キリコ祭りと総称されているものの、それぞれの祭りを見ると全く多種多様である。キリコの数、形状、祭礼の行程などそれぞれに卓越した特徴があるので、いずれか一つを観れば、キリコ祭りの大要が掴めるというものではない。したがって、一つに留まらず、複数のキリコ祭りを「ラリー」するのもまた一興である。

キリコ祭りは、キリコを担いでいる一部の住民だけではなく、集落の住民皆が祭礼を楽しんでいる点に注目しなければならない。祭り当日、集落の家々は玄関、道沿いの窓を開け放ち、親類や知人を招待して盛大にごちそうをし、親交を結び合う「ヨバレ」の慣行が今も行われている。集落全体が熱気を帯びるキリコ祭りは、都会に出た者が、正月や盆に帰省しなくても、キリコ祭りには必ず帰ってくるというくらいである。

祇園信仰や夏越しの神事から発生したキリコ祭りが、集落間で伝播し、そのうち集落同士でその威勢やキリコの大きさ、装飾、数を競い合う中で独特の発展をしたと言われている。ただ、200ものキリコ祭りがなぜ今なお存在するのか。半島という地理的閉鎖性によって、自ずと狭い範囲内での交流となり、均質的な空間を作り出したというだけではない。「能登はやさしや土までも」・・・土まで優しい、いわんや人はどれだけかという意味が込められた能登の人々の温かさを表す言葉があるが、そういった「こころ」が神事・祭礼に対する熱心さとなって深く関わっているのである。

そして、これほどまでに灯籠神事が集積をした地域は全国を見ても唯一無二。夏、能登を旅すればキリコ祭りに必ず巡り会えると言っても過言ではなく、それはキリコが供奉ぐぶする神々に巡り会う旅ともなるのである。


左:あばれ祭/右:西海祭り


左:中島屋の大切籠/中:石崎奉燈祭/右:沖波の大漁祭り

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